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日本人の住まいの行方

住宅について考えます

2017年以降の不動産市場

さて、不動産相場もそろそろ頭打ちを感じる今日この頃ですが、自分の思うところを少し書いてみたいと思います。

 

<賃貸仲介業の今後>

ー現在の賃貸住宅業界の周辺環境ー

1、賃貸住宅の供給の家賃保証(サブリース)物件比率が高まっている

2、低所得者が増えて、高中所得者が金利低下を背景に分譲住宅に流れる

3、賃貸住宅に入居する率が高い若年齢層が減っている

4、インターネットの普及により、室内動画や場所を先に自分で見ることができる

5、賃貸住宅の大量供給が続いている

 

ー今後はー

この傾向から導かれるのは、賃貸仲介手数料無料化です。

何故かというと、近年家賃保証(サブリース)物件の比率が高まり、仲介手数料を無くすことが消費者と供給者の双方の利益になるからです。「供給側は仲介手数料欲しいでしょ」と思うかもしれませんが、現在供給過剰になりながらも、相続税基礎控除の減額や預金金利の低下を背景に賃貸住宅は大量供給されています。金利低下による分譲住宅への移行、少子化もあり空室が増え借手市場になることが予想されます。

現在の家賃保証(サブリース)物件が多くなっている傾向を考慮すると、空室が増えると不動産管理会社はアパート所有者に対して家賃を保証しないといけないので必死に決めようとします。家賃も当然下げるのですが、一番決めやすいのは初期費用が掛からなくすることです。礼金・敷金はもちろん現在も無しの物件も増えているので、次に打つ手としては仲介手数料の無料化です。

これは、不動産管理会社にとっても、空室が増えて何ヶ月分も家賃を持ち出しにするより、1か月分の仲介手数料を無しにして部屋を決める方が合理的ですし、借りる側も賃貸住宅を主に借りる若年層は、とにかく当初にかかる費用を下げたい傾向があるので、双方にとって利があるからです。

 

次にどうなるかというと、仲介手数料が取れ無くなると供給側は経費(主に人件費)を下げなくてはいけませんが、現在はインターネットが普及していることから顧客側に情報を伝える手段があるので、あとは心理的障壁ですが、グーグルマップで見て外部と環境の下見を先にして、室内動画で中や眺望をある程度見れば、契約する前にカギを貸し出すかパスワードを渡して解除できるカギを付けて、自分で最終確認だけすれば良いのではないでしょうか。これで店舗の経費や人件費は大幅に下げることが出来ます。

また、事務手続きや重要事項説明のみであれば、賃貸仲介の機能ではなく賃貸管理の会社で十分対処できます。(現在、重要事項説明もオンラインでする実験が国土交通省と一部業者により行われています。)

当然、従来のタイプの賃貸仲介会社は無くならないと思いますが、近い将来に上記のような現象が起こると思います。そもそも車で案内されて事務手続きするだけで1ヶ月分は高すぎですよね。

 

<不動産売買業界の今後>

ー現在の不動産売買市場の状況ー

①価格は上がっているが、バブル前やリーマンショック前と違い東京通勤圏内でも上がっていない地域も多い

②都心にタワー等のマンションが多く供給されたり、相続で地主さんの土地が分割されたりして、便利な場所の住宅戸数がかなり増えている

団塊のジュニア世代が住宅購入適齢期を過ぎその下の世代は減り続ける

金利が低くこれ以上は下がりようがない、税制改革による後押しも限界

 

ー今後はー

1、首都圏30キロ圏や都心直通路線徒歩圏以外が、通勤圏とみなされなくなり徐々に需要不足による価格下落が起きる

2、高度成長期後半(1970年前後)に分譲された都心への通勤があまり便利でない大規模住宅地が相続により大量放出され下落する、35才で買っていても今81才なので現在進行形です。かつ、交通の便の悪さの割に大企業に勤務していた属性の良い人が多いので、子供たちはもっと都心に近いところに既に購入しているケースが多い。

3、2020年のオリンピック後は、団塊世代後期高齢者入りを控えており、今度価格が下がったら日本の不動産は都心の一部以外は下がり続けるという世論が形成されることが予想される

4、少子化による需要減、持家志向が弱くなっている傾向、日本経済の先行き不安、若年層の所得悪化、税制改正金利の低下などの新しい刺激策も今後は期待できない、など悲観的な材料しか無い

 

次に業界的にはどうなるかというと

①市場規模の縮小が大規模に起こるので、分譲・仲介業を行う企業の淘汰が起こる。現在大手の寡占化が進んでいますが、これからは大手同士のつぶし合い

②売買仲介手数料の低下、現在も起こりつつありますが競争によってさらに激化

③経済悪化と不動産価格の下落傾向を受けて、住宅ローン事故の増加→審査の強化

→さらに不動産市場が悪くなるの悪循環が起こる

④不動産価格は好立地については、一時的に少し下がるにしてもそれなりに価格は維持できると予想します。

⑤東京通勤圏として取引量を保てるのは、南は横浜市の戸塚、上大岡、二俣川長津田あたりまで、西は立川、北は大宮、柏、東は津田沼あたりまでの徒歩圏にほぼ限定されて市場が小さくなると予想します。

※経済悪化を既定路線にしているはおかしいという方もいると思いますが、生産年齢人口が減って社会保障費が激増していて、貿易収支も直近こそ改善してますが円安頼みで量は増えてないので、基本的に良くなることは無いと勝手に予想してます。

 

不動産仲介の売却を受ける方は、一定のノウハウが必要なので社員の給与や店舗経費の削減は求められますが、現在の形はあまり変わらないと予想しますが、購入する方については、分譲業者が供給する場合は変わらないと思いますが、仲介の場合は売却を受ける側である程度の調査が済んでいて公開されていればリスクも低く、物件価格の3%+6万円の価値があるサービスを提供しているとは思えないので、格安の仲介手数料で仲介を行う会社が現れると思います。形としてはコンサルタントみたいな形で最低限のサービスだけ提供してオプションを選ぶ形です。ソニー不動産が近いことをやろうとして失敗してますが、数年後に次に出てくるところはそれなりにうまやれば成功すると思います。それはスマートフォンの普及の深化と世代の入れ替わり(若い方がインターネットの利用が多い)が進行することと、今後の労働環境の変化が起こり個人の時間が増えれば、新しいサービスを検討する余裕もできてくると予想するからです。

 

おまけー不動産価格と取引量の減少は国にも大きな影響を与えます

 

<国が一番困るのが税収の落ち込み>

①固定資産税・都市計画税

②譲渡所得・住民税(居住用住宅の多くはかからないですが)

③登録免許税

印紙税

⑤不動産取得税(居住用住宅の多くはかからないですが)

 

①の固定資産税については、保有しているときの税金ですが、相場とリンクする形に

なっているので価格が下がると税収も落ちます。また、地方の不動産については売却が不可能な土地も多いことから、今後滞納が増えてゆくことも予想されます。

残りの②~⑤は、不動産の取引が行われたときにかかる税金ですが、今後不動産購入適齢期の世代は少なくなり続けるので、取引も減ってゆくと予想されます。

 

<国が次に困るのが国民資産の減少>

4,000万円(土地2,000万円、建物2,000万円)で購入した不動産を4,000万円借りて35年返済で購入したとしたら、25年後にどうなるかというと、不動産価格が変わらなくても建物価格が無くなり2,000万円になってしまうのです。土地の相場が500万円下がった場合(郊外の不便な場所はこのくらい下がると予想します。)残債が1,500万円程度(ざっくり)残ってますので、手元にお金は残りません。

これは日本の国全体で考えても、国民資産が消滅してしまうということです。今まであった買換え需要も落ち込み国内経済自体の悪化を招き、高齢者の専用住宅への移転の障害にもなります。

 

以上忘備録的に書きたかったのであまりわかりやすい文章では無く、決めつけが多いですが自分が思ったことを書いています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空き家の一番の問題点

 

最近、世の中で空き家問題が騒がれてきていますが、自分の感覚でも東京通勤圏で空き家が急増しているように感じられます。

空き家の主な理由は、所有者の子供家族との同居や近居、介護施設への入居、相続がほとんどのように思います。(調査資料が公開されていますが、サンプル数が少なすぎ参考程度にしかならないので、あくまでも自分の感覚です。)

 

高度成長期に大量供給された、首都圏郊外のバス便の住宅地や、東京に直通していない路線の駅から遠いエリアの戸建の住宅地が一番の問題かと思われます。

何故問題かというと、量があまりにも多く、一括して造成分譲されており所有者の年齢も偏っていることから、一気に空き家が急増することです。

そして、親の代では通勤していたその家も子供にとっては不便で、子供は持ち家を持っていることが多い状況です。

 

さて、この空き家たちの今後はどうなるのでしょうか?

相続で取得して放置している人が多い理由としては、名残惜しいとか、片付けが大変だとか、色々あると思いますが、この方たちが忘れていることがあります。

「日本の土地は全て国有と同じ」だということです。

一般的な首都圏郊外の40坪前後の土地で、仮に建物評価がほとんど無くても平均で年10万円弱程度の固定資産税はかかっていると思われます。名前は税金でも、地代を国に支払っているのと同じです。

 

不思議なのが、使う予定が無いのに地代を支払い続けている人が、かなりの人数いることです。

何故でしょうか?

将来まとまったお金になると思っているからです。

 

不動産の価格は需要と供給で決まります。現在首都圏の便利な場所には、タワーマンションが多く建築されており、床面積から考えると日本の不動産は増えています。それも郊外の住宅地より便利なところに増えているのです。

 

皆様ご存じの通り人口は急激に減っています。特に住宅購入層で言えば、団塊ジュニアの世代が住宅購入適齢期を過ぎつつある現在、低金利と便利な場所の不動産を増やすことにより、団塊ジュニアとその次の世代を狩り尽くしているのが現在の状況です。

そして、この世代より下に行くに連れて、非正規雇用や未婚率は上がって行きます。

 

来年から間違いなく、東京駅30km前後以遠の東京都市部直通駅徒歩圏以外の不動産の価格は下がっていることが表面化します。金融政策で株やREITを買い続け、マスコミにも空気を読ませ、夏の参議院選挙までは雰囲気でごまかすと思いますが、そろそろ限界です。

 

このように中途半端な状況の不動産を持っている人が多い中で、首都圏の不動産も郊外は下がり始めており、人口動態からもう上がることは無いだろうと皆が解ったらどうなるでしょう?

 

そうです。

バブル崩壊です。

 

今までの、不動産価格の下落は景気や金融政策の変化が引き金でしたが、その辺は今回は慎重に進めていると思います。ただし、今度のバブル崩壊の特徴は需要が無くなる

「終わりのない下落です。」

おそらく、みな我先にと狂ったように空き家を売却しようとするでしょう。

そして、多くの人が親の家等で言わば不労所得なので、とにかく売ろうとして価格はいくらでも下げて来るでしょう。

 

怖いですね。

 

でも国土交通省は知っているのです。

こうなることを。

 

国土交通省のホームページを見ると最近5年くらいに、 

中古住宅の流通促進、賃貸促進、リフォーム促進など、中古住宅の色々な再利用促進策を検討しています。

ただし、人口が減るわけですから、移民でも来ない限り不動産の需要は増えません。

あえて言えば事務所、セカンドハウス、別荘くらいですか。

 

そして、怖いのは価格の下落だけではありません。

空き家増加による治安の悪化や、固定資産税未納等のモラルの悪化や人心の荒廃です。

 

昨日の日本経済新聞に、来年の社会保障費の高齢化による増加が6,700億円になりそうだが、今年6月に閣議決定した5,000億円に抑えるにはどうしようか、と報道されていましたが、2年で1兆円社会保障費が増えるというのは、この労働人口が減少する中で打ち出の小槌でもないと賄えません。

 

このような中で、不動産価格が下落して固定資産税も下げなくてはいけなくなると、国家運営には致命的です。

不動産の価格や景気がどうだとかの次元ではなく、高齢者医療費・介護費実費で生活保護も食料引換券と無料住宅の供給のみ、などになりかねません。

 

でも、これは家が余っているのに郊外の山や緑を造成して無くしている、新築促進行政の付けなのです。

「都市圏市街地指定エリア以外は開発許可を出さない、開発許可が必要な面積も小さくする」等の政策を今からでも行う必要があると思います。

かなり手遅れですが。少なくても現在の空き家問題で困っている同じエリア内で、今もどんどん建売住宅が分譲されている、という状況は異常です。

 

ゆくゆくは、全て国と全国民に跳ね返ってきて、国は荒廃し、政治家は落選すれば良いですが、その時に行政機関の方々にも非難は来ると思います。

国家運営をする方々がこの文章を目にするとは思っていませんが、今のうちに「対応はした」という状況を作っておいた方が良いと思いますがね。

 

 

 

 

 

 

2015年今後の不動産市況予測

 

現在は、住宅ローン金利がフラット35の最低金利が1.47%、民間の変動金利が0.54%となっており、空前の低金利です。

住宅ローンを組むことが出来る人にとっては、家賃との比較で言えば買った方が楽になるという状況となっています。

しかし、本当に購入した方が良いのでしょうか。

これからの不動産相場は二極化が進むことが予想されるので、購入するのにも注意が必要です。

 

まず、住宅専門のあるJ-REITの保有資産のエリアごとの内訳を見てみましょう。

東京23区内 155件、 その他の首都圏 25件、地方主要都市 61件

その他の首都圏は、横浜市方面で言うと横浜駅周辺までとなっており、横浜市の南側半分には保有していません。

なぜ、J-REITを見ているかと言うと不動産のプロが冷静な分析の下に資産を購入しているからです。

そして、JーREIT保有のマンションタイプで築年数が短い優良賃貸マンションの入居者は、ある程度の収入がある人だと予想され、そのような人がどこに住むと予想しているかがこの傾向でわかると思います。

また、売却する際に価格が下がらないことも保有財産を選ぶ重要な要素です。

 

日本の住宅供給数は、1964年の東京オリンピックのあたりから急激に増加して、直ぐに世帯数を上回り、その後も大量供給され続けました。

この時代の供給の特徴は、マンションは少なく都心からあまり近くない戸建分譲地が中心であったことです。

この時代は、地方から東京への人口流入のピークとも重なっています。

この時期に住宅を購入したと思われる、1964年に30~40才であった人々は現在80~90才です。

 

現在の住宅購入層はどのようになっているのでしょう。

現在の住宅購入適齢期である35~44才の人口は約1,880万人、これからの予備軍である25~34才は1,470万人と約22%も減少します。

さらに、非正規雇用率は平成5年と平成25年の比較で、25~34才が12%→27.4%に

なっており実際に購入できる人の数がかなり減ってくると予想出来ます。

これに未婚率の増加も加えると(未婚の人で住宅購入をする人は少ないので)かなり

住宅需要が激減することが予想されます。

 

郊外の子供が住みたいと思わない通勤が不便な物件が、今後相続で大量に市場に供給されます。相続人は不便であること、すでに持ち家を保有していることなどから自己利用はしない場合が多いのです。

 

個人的な実感としては、二極化は現在も急激に進行していて、都心の不動産は現在も上がっていると思われますが、首都圏郊外は消費税増税の駆け込み終了後に下がってきているように感じています。

 

人は減り、正規雇用は減り、既婚者は減り、2017年に消費税は上がり、金利はもうこれ以上は下がりようは無い、団塊世代の高齢者施設への移動や相続も始まり自宅の売却が始まり、賃貸住宅も今月から適用になった相続税増税対策で大量に供給されて古いものは維持できなくなり売却され、将来は不透明で長期のローンは不安で組めない、建築費の上昇、都心一極集中でそのエリアも狭くなって行く、と首都圏郊外の不動産相場としては悲観的なことしかありません。

 

そして、今までと一番違うのは、「景気が良くなれば上がると思えないこと」です。

生産年齢人口は確実に減ってきており、少子化対策はうまくいっても減る以上に増えるのは二世代後でしょう。

そして、働く人が減れば生み出せる富の量も、お金を使う人の数も減って行きます。

これを改善する、雇用の流動化(生産性を良くする)や移民の受け入れも国民には支持されません。

 

ということで、少なくても都心から30km圏内(横浜、立川、大宮まで、千葉方面はもう少し近い柏、幕張くらいまで)に購入した方が、先々安心かと思います。

(都心への通勤の時間や教育環境も考慮しないといけませんが。)

でも、最近はやりのグローバルとローカルに分かれて、所得も二極化してゆくと、お金持っている人は、いつ海外に行くか解らないので購入に向かないし、ローカルの人は必然的に所得は下がり、不動産を買う人って都心に投資用で買う人(会社)だけ、ということになるかも知れません。

 

個人的には、悪くなるなら国に体力がある内になって欲しいと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

ソニー不動産の営業開始

ソニー不動産が営業を開始しました。

売買の仲介業務と賃貸管理が中心で、コストに見合った手数料というのが売りです。

コストに見合った手数料は何かと言うと、対象物件までの距離や、かけた手間により

手数料を割り引くということです。

 

今現在は、売買価格が400万円以上の物件で「物件価格×3%+6万円」が仲介手数料になっており、3,000万円の遠方の物件を1年間かなりの手間をかけて売っても「96万円」の手数料、5,000万円の近くの物件をすぐに楽に売っても「156万円」の手数料ということで、法律の上限に従っていると言うだけで合理性はありませんでした。

 

業界的にタブーを破ろうとしているという声もありますが、実際には大手上位3社でも

既存住宅の検査・保証、地盤調査保証、測量サービス、おそうじサービス、などを

無料でここ数年始めており、実際はその分の手数料の値引きをしているようなものです。

 

これで、ソニー不動産が急激に伸びるかと言うとそうは行かないでしょう。

大手不動産会社は過去の蓄積で駅看板から、人海戦術のチラシ投函、電柱巻看板、WEB広告、取引顧客の反復や紹介等、世の中に網を張り巡らしており、人生にそんなに何度も無い「売りたい」と思った時に目に付くように様々な策を取っており、購入する人についても、インターネットがこれだけ発達していれば売り物を持っているのが強いと思います。

 

ただし、中小業者は現在大手にシェアを奪われている状況で、厳しくて手数料値引きの告知をしているのも見かけますが、ソニー不動産の場合は世の中の注目度が違います。日本を代表した企業の関連会社なので、やること全てに世の中の注目が集まります。

これをきっかけに、「日本の不動産取引はおかしい」という雰囲気が広がって徐々に注目を浴びるかも知れません。

 

昨年、団塊の世代の子供のピークが40才を超えました。

これから、37、8才が平均と言われる住宅購入層は激減し、それだけではなく、この世代は就職氷河期の世代なので非正規雇用も多く、単身者も多く、持ち家志向も弱いと言われています。

そして、首都圏郊外は前回の東京オリンピック以降大量に分譲された、郊外の不便な一戸建ての相続が始まっており、この子供たちは東京寄りに持ち家を持っているか、都心に近い賃貸を借りており戻ってきません。

大量に売却物件が供給され購入する人が減ればどうなるでしょう。

都心とその近く以外の不動産以外は暴落するでしょう、政府がどんなに税制や金利政策を弄したところで、買う人を増やすことは出来ません。

「オリンピックに始まり、オリンピックに終わる日本の不動産」という言葉がはやる

でしょう。

 

2020年の東京オリンピック以降は、団塊の世代の高齢者住宅への移転や子世帯との同居なども増え、中古住宅や土地は供給量だけが増えて需要が減り、手間ばかりが増えて成約が減り、大手仲介会社の現在のビジネスモデルは成り立たなくなるでしょう。

 

私は、勝ち残るのは全く新しい形をした不動産WEBサービス会社とコンサルティング会社(物件調査、重要事項説明書・契約書の作成等や住宅診断士、司法書士を手配する)になると思っています。

 

アメリカでは所得中間層が消滅したと言われています。

日本でも、多くの中間層の存在の源になっていた大手企業の工場勤務の正社員は激減しつつあります。

これからの日本は、エネルギーと食糧をアジアの人口爆発のなか確保し続けるために貿易赤字拡大は目に見えており、マネーも流出するばかりで外から入ってこなくなるでしょう。

 

不動産業も所得二極化の下の方に徐々に組み込まれて行くでしょう。

そうなった時には、たぶん残るのは今存在しない新興勢力でしょうね。

ソニー不動産が低給与・低コストで都心である程度のシェアを得られていれば、伸びる可能性もあるかも知れませんが。

 

多店舗展開を予定しているみたいですが、どんなに苦しくても都心中心で責めた方が良いと思いますけどね。中小法人とかもソニーの名前があって手数料安ければ、会社というものの性質上依頼は増えると思いますし。

私が西山社長なら23区で1区に1店舗とかにしますね、これから血を見る首都圏郊外を今更狙っても、取引も減り価格も下がり、大手が死に物狂いで守りに来ますよ。

誰もが狙っていて厳しいですが、知名度と安さがあるので、あえて取引自体が少なくなるところを狙っても厳しいと思います。1億以上の物件とか、手数料300万円以上を半分にすれば飛びつくと思いますけどね。

 

色々書きましたが、業界中が注目しているソニー不動産、ぜひ頑張って欲しいものです。

 

 

 

『「空き家」が蝕む日本』 を読みました

 

長嶋修氏の『「空き家」が蝕む日本』を読みました。

 

1章と5章では、いつも長嶋氏が主張する、日本の不動産仲介業がいかにおかしいかの主張を繰り返しています。(主に大手のことを指していると思われます。)

私もそう感じないでもないですが、2000年頃から普及してきた職場でのパソコンを

社会人になった当時から触っていた層が住宅購入適齢期になり、不動産の購入・売却をするときに色々とインターネットで調べ、その内に大手仲介業者の化けの皮は剥がれると私は思っています。

今まで長嶋氏のような方が活動してきたことにより、少しずつ良くなっていると思うのでこれからも続けて欲しいものです。

 

簡単に言えば、インターネット上に多くの有益な情報がタダで見れるこの現在、不動産仲介業界は、「情報を隠したり、大切な不動産の値段を適当に付けて」多くの利益を得ているということです。

 

2章では本題の空き家問題です。

2008年総務省データによれば、全国の空き家数は760万戸、空き家率で13.1%と7~8件に一件が空き家という状況。・・・・・

1963年から2008年までの45年間で、住宅数の伸びが三倍弱であるのに対し、空き家数は十倍以上に膨れ上がっています。

 

23区内でも、平均を上回るおおよそ20~30%の空き家率で、空き家のある立地についても、農山漁村ではなく、市街地や市街地周辺が約六割だそうです。

 

なぜ、空き家が放置されるかという理由では、家が建っていると固定資産税の優遇がされるという「住宅が足りなかった時代の国の新築優遇策」が残っている状況でバブル崩壊がおこり、経済波及効果が高い新築住宅の建設促進を国が後押ししたから、と述べています。

氏は、これを止めて「三年以上空き家にしていた場合は課税される」と言う方法を提案しています。

また、新築を造りすぎるのもいけないということで、西欧の多くの国で行われている国による10年間の「住宅需要」「住宅建設見込み」を日本でも行った方が良いと言っています。

 

私は、固定資産税の件は賛成というか、この問題は最近クローズアップされているので、近いうちに何らかの方針がでると思いますが、新築抑制はそれでなくても10年後に何社残れるかという、「少子化・所得低下・未婚化・所有から利用というトレンド」によるハウスメーカーや不動産開発会社の状況を更に悪化させるので難しいと思います。

(個人的には需要が大幅に無くなり厳しくなるのは目に見えているので、時計の針を

 早く進めて少しでも景気が良いうちに早くダメになった方が良いと思いますが。)

 

次に問題としているのが、中古住宅流通の促進と建物の評価についてで、中古住宅の価値が25年程度でゼロになる評価方法により、中古住宅の価値が急激に下がり個人資産が減少しているということです。

個人の資産が減る一方、新築建設によるGDPの上昇などの景気対策のために新築の優遇を続けているということです。(中古住宅売買はGDPに加算されないそうです。)

 

アメリカでは住宅投資額(リフォームを含む)と住宅価格の額が比例しますが、日本では投資額と住宅価格は大きく差が出てきます。

↓この国土交通省の資料の10Pに出ています。

http://www.mlit.go.jp/common/001002572.pdf

 

さすがに国もこれは大変だということで、色々な会合を行っているようです。

何が大変かというと、

1、高齢者施設や高齢者リフォームへの投資の原資が無くなる

  通常の人の住宅は余っていますが、唯一足りないのが高齢者が居住する住宅で

  中古住宅の価値がある程度維持できないと、売却して高齢者施設へ入居したり、

  住宅を担保に借り入れして高齢者リフォームに投資出来ない。

2、都市圏郊外の住宅相場の大幅下落による個人資産の低下

  不動産を所有している人が売却したときに手にするお金も減り、住宅ローン

  より売却した場合の金額が低い人も増え、返済が滞った人は家を競売され借金だ

  け残るという人も増える。

 

この件はこの本には書いていませんが、氏が述べている日本独自の建物評価の急激な下落は上記のような状況を生み国も動いているということです。

 

日本の中古住宅の寿命が短い理由としては、適切な点検や修繕を行う慣習が無かったからで、

しっかりと「設計」され、図面どおりに「工事」が行われ、適切で予防的な「点検・メンテナンス」が行われれば、木造住宅でも100年は持ちます。「木造住宅は耐久性が低い」とか「地震に弱い」というのは行き過ぎた誤解です。これまでは前述の三拍子がそろわない建物がたくさんあったからでしょう。

 

氏の言うとおり、購入する側や所有する側が、手間や費用を惜しみすぎることにより、寿命が短くなっているという意見には賛成です。

所有者が所有しているときにしっかり点検やメンテナンス、適切なリフォームをすれば、多くの中古住宅は現在より高く売れると思います。

 

以上が本書の核心部分です。

 

あとは、新築偏重の住宅政策で賃貸住宅は持ち家までのつなぎになってしまって、賃貸経営が厳しいこと、エネルギー政策と住宅、海外不動産投資、等について書かれています。

 

個人的感想としては、全ての現在の日本が抱える問題と同じく、既得権者を無理やり奈落の下に落とすような方法は中々取れないと思います。

結局、不動産業界も建設業界も大手以外は烏合の衆で、業界団体は在っても適切な政治への働きかけは出来ずに、最近も不動産業界は「宅地建物取引主任者」を「宅地建物取引士」にして欲しいという意味の無い働きかけをして、業界が自民党を応援し続けてきたご褒美なのか法案は成立しました。

 

利害関係の複雑化、様々な分野の二極化、国の税収減により不利益を被る層へのバラマキも出来なくなり、政治や中央官庁には日本の方向性を定める力は無くなっています。

 

長嶋氏のような正論を言う人が少しでも多くなり、少しずつ日本の不動産・建築も変わってゆくしかないので、今後も陰ながら応援したいと思っています。

 

国土交通白書

 

新年度が始まり三か月が過ぎて、中央官庁から白書が公開されています。

 

住宅関連で言えば、

①震災地域の復興

②地方の空き家、未利用地、インフラ問題、コンパクトシティ

③中古住宅の流通活性化

Jリート関連

が目につくところです。

 

この中で、今回は地方について考えてみたいと思います。

私自身首都圏に住んでいるので、当事者意識を持って考えることが出来ないのですが、あくまでも、住宅行政に関する感想として書かせていただきます。

 

国土交通白書は日本のインフラの歴史から始まります。

「自治体でインフラの管理体制が出来ていない」、「国際競争力の減少・社会保障費の増加によりお金が足りなくなる」、「民間でインフラを維持してきた例もある」など、逃げ腰な内容になっています。

 

今後、全ての分野で二極化が進んで行く中、

高所得者 対 低所得者

都心居住者 対 地方居住者

税負担 対 税依存

若年者 対 高齢者

などの対立は進んで行きます。

 

世界を見ても、混乱が収まらないタイも、タクシン派が約6割を占める農村にバラマキをして選挙で勝てる体制を作っりましたが、実際に納税をしている都心部の居住者と対立し、現在もクーデターにより軍部が実権を握ったままです。

アメリカでも、富裕層が自分達の税金が低所得者にばかり使われているのを不満を持ち、富裕層が市を作り独立しているということが、NHKクローズアップ現代で取り上げられました。

中国も現在の経済成長を地方まで行き渡されることが出来ずに、近隣国家と問題を起こすことによって国をまとめようとしています。

 

日本の場合も、税収に余裕があった時代は取れるところから取って、その他の地域にも行き渡らせ、地方も発展するという手法が取れましたが、もう公共事業補助金

地方との平等感を維持することは困難になっている状況です。

 

このような中で、全ての人が納得感が得られてうまくゆく方法は無いでしょう。

 

一番大事なことは、将来のことを考え当事者意識を持って困難を乗り越えようとする人にお金(税金)を託して、十分な情報開示と話し合いを経て、お金の有効な使い方をしてゆくことでしょう。

 

現在の問題点は、国が一律な政策を作りそれを地方が実行するという構図で、地方で色々頭をひねっている人はいるのでしょうが、責任やリスクを取って何としてもこの自治体を立て直して将来を創って行きたいという人が現れにくい状況でしょう。

 

今後の二極化と税金不足の時代の政治運営は非常に困難で、若く少し時代の流れが解っている能力のある人は、政治には何も出来ないので民間でやって行かなくてはいけないと思って行動しています。

 

しかし、国土交通省の管轄で言えばインフラの維持については、大量な資金と自治体の情報、利害関係者の調整が必要なので、公的機関で多くを負担しなければなりません。

 

最近の国土交通省が発表している文章を見ると、「もう今後はお金を出し続けられないので民間で支えて欲しい」というメッセージが小出しに書かれているように思います。

 

権力とお金を握りながら、自分たちは限られたお金を好きな方法で使うから、足りない行政サービスは勝手にどうにかしてくれ、と言うことでは混乱するのは必至です。

どうせ責任が取れないなら、「国はどうしても必要なことだけやるから、お金と権限もあげる」と思い切って言って欲しいものです。

 

そして、その地域を良くしたいという強い意欲があり、責任と当事者意識を持った首長が時間をかけて地元の利害調整をして、その地域独自の方向性を見出すことが必要でしょう。

 

 

 

 

 

 

 

若年層の住宅はどうなる

 

先週、年金の現況と見通しについて発表されましたが、経済成長や運用利回りの好転が前提条件になっている楽観的な見通しと、現実的な見通しの何パターンか予測されていますが、現実的なパターンですと非常に厳しい状況です。

 

非正規雇用率は労働者全体の三分の一を超えて過去最高の水準になり、正社員で就職しても、3年以内の離職率も3~4割程度いると言われ、非正規雇用はさらに増えると予想されています。

 

このような状況の中、長期間の収入の安定が必要な住宅の購入意欲は今後かなり落ちてくると予想されます。

その中で、若年層はどのような住宅を指向するのでしょうか。

 

①大手企業に勤める人は、今後グローバル化が必須なので海外出張や転勤も多いで 

 しょうから、都内の高級賃貸が主流になるでしょう。

②大手企業以外の都心に流入してくる層は、都心か都心近郊の築年数が古かったり

 狭い家賃の安い物件やシェアハウスなどを利用する人が増えるでしょう。

 海外から来る人も同様でしょう。

③首都圏近郊は、一定の範囲までは今までと同様の都心に勤務するサラリーマンの

 新築需要が継続すると思われますが、エリアはかなり狭くなるでしょう。

④首都圏郊外の不動産が一番の問題です。

 今までは、所得層がある程度高い層が郊外の持ち家を購入していましたが、所得の

 二極化と少子化により、中産階級の象徴であった郊外の持ち家層が、低所得や非正

 規雇用に入れ替わり、郊外に持ち家を持つ場合も価格が下落すると予想される中古

 中心になると思われ、少子化都心部でも余ってくると思われる低家賃の賃貸住宅

 に住む人が増えると予想されます。

 

結論としては、

・都心の新築も思ったより伸びない

・都心の高級賃貸は伸びる

・都心の質が良くない格安物件、シェアハウスなどは伸びる

・首都圏近郊は、一定エリアまでは新築分譲可能だが需要は減る

・首都圏郊外は、新築需要は大幅に減り格安の中古購入か賃貸アパート中心

 住宅ローンを組める層は少なくなる

・地方圏は、不動産を購入するという概念が無くなる。土地持ちの建て替え中心。

 住宅ローンを組める職が少なくなる。

 

 と予想されます。

 

今後厳しいのは、

①新築分譲の不動産会社やハウスメーカー

②多店舗展開している不動産仲介会社

③郊外の賃貸管理会社

 

今後伸びるのは、

①中古の買い取りリフォーム販売会社

②現在よりコストを安く運営される、ベンチャー不動産仲介及び管理会社

③外国人向け賃貸会社

 

若年層の雇用環境や将来不安により、古い高コスト体質の会社と新築分譲の会社の多くは、東京五輪前に厳しくなって来るでしょう。

また、マインド的にも、所有よりシェアという傾向が強まって来ていること、ITの発達により不動産会社も低コスト運営の会社が出現すると予想されるので、既存の不動産会社は厳しくなるでしょう。