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日本人の住まいの行方

住宅について考えます

2017年以降の不動産市場

さて、不動産相場もそろそろ頭打ちを感じる今日この頃ですが、自分の思うところを少し書いてみたいと思います。

 

<賃貸仲介業の今後>

ー現在の賃貸住宅業界の周辺環境ー

1、賃貸住宅の供給の家賃保証(サブリース)物件比率が高まっている

2、低所得者が増えて、高中所得者が金利低下を背景に分譲住宅に流れる

3、賃貸住宅に入居する率が高い若年齢層が減っている

4、インターネットの普及により、室内動画や場所を先に自分で見ることができる

5、賃貸住宅の大量供給が続いている

 

ー今後はー

この傾向から導かれるのは、賃貸仲介手数料無料化です。

何故かというと、近年家賃保証(サブリース)物件の比率が高まり、仲介手数料を無くすことが消費者と供給者の双方の利益になるからです。「供給側は仲介手数料欲しいでしょ」と思うかもしれませんが、現在供給過剰になりながらも、相続税基礎控除の減額や預金金利の低下を背景に賃貸住宅は大量供給されています。金利低下による分譲住宅への移行、少子化もあり空室が増え借手市場になることが予想されます。

現在の家賃保証(サブリース)物件が多くなっている傾向を考慮すると、空室が増えると不動産管理会社はアパート所有者に対して家賃を保証しないといけないので必死に決めようとします。家賃も当然下げるのですが、一番決めやすいのは初期費用が掛からなくすることです。礼金・敷金はもちろん現在も無しの物件も増えているので、次に打つ手としては仲介手数料の無料化です。

これは、不動産管理会社にとっても、空室が増えて何ヶ月分も家賃を持ち出しにするより、1か月分の仲介手数料を無しにして部屋を決める方が合理的ですし、借りる側も賃貸住宅を主に借りる若年層は、とにかく当初にかかる費用を下げたい傾向があるので、双方にとって利があるからです。

 

次にどうなるかというと、仲介手数料が取れ無くなると供給側は経費(主に人件費)を下げなくてはいけませんが、現在はインターネットが普及していることから顧客側に情報を伝える手段があるので、あとは心理的障壁ですが、グーグルマップで見て外部と環境の下見を先にして、室内動画で中や眺望をある程度見れば、契約する前にカギを貸し出すかパスワードを渡して解除できるカギを付けて、自分で最終確認だけすれば良いのではないでしょうか。これで店舗の経費や人件費は大幅に下げることが出来ます。

また、事務手続きや重要事項説明のみであれば、賃貸仲介の機能ではなく賃貸管理の会社で十分対処できます。(現在、重要事項説明もオンラインでする実験が国土交通省と一部業者により行われています。)

当然、従来のタイプの賃貸仲介会社は無くならないと思いますが、近い将来に上記のような現象が起こると思います。そもそも車で案内されて事務手続きするだけで1ヶ月分は高すぎですよね。

 

<不動産売買業界の今後>

ー現在の不動産売買市場の状況ー

①価格は上がっているが、バブル前やリーマンショック前と違い東京通勤圏内でも上がっていない地域も多い

②都心にタワー等のマンションが多く供給されたり、相続で地主さんの土地が分割されたりして、便利な場所の住宅戸数がかなり増えている

団塊のジュニア世代が住宅購入適齢期を過ぎその下の世代は減り続ける

金利が低くこれ以上は下がりようがない、税制改革による後押しも限界

 

ー今後はー

1、首都圏30キロ圏や都心直通路線徒歩圏以外が、通勤圏とみなされなくなり徐々に需要不足による価格下落が起きる

2、高度成長期後半(1970年前後)に分譲された都心への通勤があまり便利でない大規模住宅地が相続により大量放出され下落する、35才で買っていても今81才なので現在進行形です。かつ、交通の便の悪さの割に大企業に勤務していた属性の良い人が多いので、子供たちはもっと都心に近いところに既に購入しているケースが多い。

3、2020年のオリンピック後は、団塊世代後期高齢者入りを控えており、今度価格が下がったら日本の不動産は都心の一部以外は下がり続けるという世論が形成されることが予想される

4、少子化による需要減、持家志向が弱くなっている傾向、日本経済の先行き不安、若年層の所得悪化、税制改正金利の低下などの新しい刺激策も今後は期待できない、など悲観的な材料しか無い

 

次に業界的にはどうなるかというと

①市場規模の縮小が大規模に起こるので、分譲・仲介業を行う企業の淘汰が起こる。現在大手の寡占化が進んでいますが、これからは大手同士のつぶし合い

②売買仲介手数料の低下、現在も起こりつつありますが競争によってさらに激化

③経済悪化と不動産価格の下落傾向を受けて、住宅ローン事故の増加→審査の強化

→さらに不動産市場が悪くなるの悪循環が起こる

④不動産価格は好立地については、一時的に少し下がるにしてもそれなりに価格は維持できると予想します。

⑤東京通勤圏として取引量を保てるのは、南は横浜市の戸塚、上大岡、二俣川長津田あたりまで、西は立川、北は大宮、柏、東は津田沼あたりまでの徒歩圏にほぼ限定されて市場が小さくなると予想します。

※経済悪化を既定路線にしているはおかしいという方もいると思いますが、生産年齢人口が減って社会保障費が激増していて、貿易収支も直近こそ改善してますが円安頼みで量は増えてないので、基本的に良くなることは無いと勝手に予想してます。

 

不動産仲介の売却を受ける方は、一定のノウハウが必要なので社員の給与や店舗経費の削減は求められますが、現在の形はあまり変わらないと予想しますが、購入する方については、分譲業者が供給する場合は変わらないと思いますが、仲介の場合は売却を受ける側である程度の調査が済んでいて公開されていればリスクも低く、物件価格の3%+6万円の価値があるサービスを提供しているとは思えないので、格安の仲介手数料で仲介を行う会社が現れると思います。形としてはコンサルタントみたいな形で最低限のサービスだけ提供してオプションを選ぶ形です。ソニー不動産が近いことをやろうとして失敗してますが、数年後に次に出てくるところはそれなりにうまやれば成功すると思います。それはスマートフォンの普及の深化と世代の入れ替わり(若い方がインターネットの利用が多い)が進行することと、今後の労働環境の変化が起こり個人の時間が増えれば、新しいサービスを検討する余裕もできてくると予想するからです。

 

おまけー不動産価格と取引量の減少は国にも大きな影響を与えます

 

<国が一番困るのが税収の落ち込み>

①固定資産税・都市計画税

②譲渡所得・住民税(居住用住宅の多くはかからないですが)

③登録免許税

印紙税

⑤不動産取得税(居住用住宅の多くはかからないですが)

 

①の固定資産税については、保有しているときの税金ですが、相場とリンクする形に

なっているので価格が下がると税収も落ちます。また、地方の不動産については売却が不可能な土地も多いことから、今後滞納が増えてゆくことも予想されます。

残りの②~⑤は、不動産の取引が行われたときにかかる税金ですが、今後不動産購入適齢期の世代は少なくなり続けるので、取引も減ってゆくと予想されます。

 

<国が次に困るのが国民資産の減少>

4,000万円(土地2,000万円、建物2,000万円)で購入した不動産を4,000万円借りて35年返済で購入したとしたら、25年後にどうなるかというと、不動産価格が変わらなくても建物価格が無くなり2,000万円になってしまうのです。土地の相場が500万円下がった場合(郊外の不便な場所はこのくらい下がると予想します。)残債が1,500万円程度(ざっくり)残ってますので、手元にお金は残りません。

これは日本の国全体で考えても、国民資産が消滅してしまうということです。今まであった買換え需要も落ち込み国内経済自体の悪化を招き、高齢者の専用住宅への移転の障害にもなります。

 

以上忘備録的に書きたかったのであまりわかりやすい文章では無く、決めつけが多いですが自分が思ったことを書いています。