日本人の住まいの行方

住宅について考えます

欠陥工事について

 

先週大手デベロッパーが開発して、大手ゼネコンが施工した物件に欠陥工事があり、解約を進めているというニュースがありました。

 

いつもこの時期は、3月末の決算期に駆け込みで完成させる大手デベロッパーの新築マンション、2月から3月の賃貸物件の最需要期に完成させる賃貸物件があり、建築業界は忙しいのですが、今年は消費税の駆け込みも加わって建築工事関連の人は引っ張りだこです。

 

何もなければ、これを咎めることは無いのですが、今回欠陥工事があったということもあり、少しこの件について考えてみましょう。

 

建物の工期というのは、大体階数や構造で決まっており、そもそもそんなに工期を短くすることは出来ないはずです。

それでも、以前から工期がかなり無茶な物件の話はよく耳にしましたし、当然だれが考えても急いで作って良いものが出来るはずはありません。

 

会社にとって一番大事なのは信用ですが、大手建築会社は多くの日本人が信仰している大手信仰という宗教の影響もあり、多少の不祥事ではビクともしません。

昨年、一昨年と大手のハウスメーカーで不祥事がありましたが、売り上げが落ちたという話は聞きませんね。

 

そうすると、次に大事なのが会社の決算、細かく言うと部門の目標達成です。

 多くの大企業は、3月末に決算期を迎えるため、多少のずれがあっても許される他の時期と違い、必死に数字を達成しようとします。

そうすると、大手企業はそんなに簡単に達成できる目標ではないですから、工事がぎりぎりの物件が多くなるということです。

 

今の世の中は、コンビニの冷凍室に入って写真をインターネット上で公開したり、誰がどこで情報を漏らすかわかりません。

今回の話もインターネット上の書き込みが発端との話です。

 

どのような経緯で欠陥になったかはわかりませんが、3月20日引き渡しという日程から、工期がきつかったり、工事が重なることによる人的なミスの可能性が高いでしょう。

 

今回のこの話を教訓に、完成時期ありきの工期設定を止めて、今後は新築の建築も一段落してくるので、工期は十分にとって欲しいものです。

 

規制はあまり好きではありませんが、工事の規模や種類によって完了検査が受けれる日程とかも決めて欲しいくらいです。

 

そのくらい駆け込み工事の出来の悪さは日常茶飯事で、住宅は何度も買う人が少ないので、あまり目立たないだけです。

 

何千万円、物件によっては何億の買い物を、急いで作られてはたまらないですよね。

 

しかし、今回のこの件が、インターネットで公開されなかったらどうなったので

しょう。

 

・・・・・・・考えたくもないですね。